蛇研裏話
(一財)日本蛇族学術研究所のスタッフが書きまくる、表からは見えない面白話を更新中!!
ミミズじゃないよ!小さく奇妙なヘビ“ブラーミニメクラヘビ”
 今年に入って、ヘビの話を書いていませんでしたね。とは言っても、野外のヘビはもう少し暖かくならないと見つかりません。こんな時期は、これまでに出会った動物の紹介といきましょう。5回目ですかね(?)

 南西諸島に行くと奇妙なヘビに出会うこともあります。そのうちの1種がブラーミニメクラヘビ。このヘビは小さな地中性のヘビで、面白いことに単為生殖をすることが知られています。オスがいなくても子どもができるわけです。ヘビでは珍しいですね。日本では、外来種であると考えられていますが、もともとどこの国のヘビなのか原産地がはっきりわかっていなかったと思います。植木の土などに混じって人間の手で運ばれたのではないかと考えられており、世界中の暖かい地域で発見されています。餌もちょっと変わっていて、シロアリやアリの卵を食べているようです。

Brahminy.jpg Brahminy2.jpg






  触ってみると、ツルツルとしていますが、意外と硬いなぁという印象です。一度動き出すとなかなか止まってくれないので、写真撮影にはちょっと苦労した思い出があります。

 日本でも南西諸島以外で見つかることがあります。九州などではたまに見つかるようです。これから、ますます地球温暖化が進むと、いろいろな地域で確認されるようになるかもしれませんね。変なヘビなので、展示したいところですが、私の飼育技術ではちょっと難しそうです。こんど見つけたら挑戦してみます。

by たかちほ男爵
スポンサーサイト
石垣島の動物 その④
  もう1種類、石垣島でよく出会うカエルを紹介しておきたいと思います。このカエルは、オオヒキガエル。路上・畑などで見かける機会の多いカエルです。山の中でも出会うことがあります。もともとは、日本に棲んでいなかったカエルです。つまり国外外来種となります。サトウキビ畑の害虫を駆除するという目的のため、持ち込まれたこのカエルは、石垣島だけでなく、小笠原諸島や国外ではオーストラリアなどで在来種に影響を与えている種です。

  オオヒキガエルが在来種を食べてしまうことが問題となるわけですが、やっかいなことにそれだけではありません。このカエルを食べてしまった動物にもよくない影響があると考えられているのです。強い毒をもっているため、このカエルを食べてしまった動物は死んでしまうことがあるようです。
  ヤマカガシがヒキガエルを食べることをご存知の方も多いかとおもいます。長い進化の歴史の中でヤマカガシはヒキガエルを食べても生きていられる体を獲得しました。しかし、沖縄では宮古諸島を除き、もともとヒキガエルの仲間は棲んでいません。そのため、オオヒキガエルを食べた在来のヘビが死亡している例が見つかっています。

oohiki.jpg 

オオヒキガエルの成体と幼体(上)





 今回も、石垣島でオオヒキガエルを食べているサキシママダラを見つけました。手の届かない場所にいたため、捕獲することはできませんでしたが、その後どうなったのか心配なものです。

 さて、まだまだ紹介したい動物はたくさんいますが、この旅のお話はここまでにしておきましょう。たまには、スネークセンターのことも書かないと。

byたかちほ男爵
石垣島の動物 その③
 カエルと言えば、春や初夏に田んぼに卵を産みに訪れ、水の中に卵を産むことをご存知の方も多いかと思います。実は、木の上に卵を産む種もいるのです。石垣島にもちょっと変わったカエルが暮らしていますので、ご紹介したいと思います。
  
 このカエルは、アイフィンガーガエル。変わった名前がついていますが、在来のカエルです。3~4㎝程度の小さなカエルで、「ピッピッ」っと可愛らしい声で鳴きます。面白いのは、その繁殖様式です。木のウロにできた水溜りを利用して子孫を残します。ウロのふちに卵を産み付け、オタマジャクシはウロにできた小さな水溜りで大きくなります。エサが足りなくなりそうなものですが、大丈夫。実は、お母さんガエルが、オタマジャクシ達のエサとなる卵を産みに来ることが知られています。つまり、産みっぱなしではなく、オタマジャクシのお世話をするわけです。
 今回もこのカエルと、まだ卵から出てきていないオタマジャクシに出会うことができました。
ai.jpg ai02.jpg





写真は、おとなのアイフィンガーガエルと卵です。

byたかちほ男爵
[石垣島の動物 その③]の続きを読む
石垣島の動物 その②
 石垣島の生物を観察するため、夜は、自然の残る場所でフィールドワークをしていました。初めて訪れた時期のわりには、いろいろ出会うことができました。ヘビは5種・トカゲ2種・ヤモリはたぶん3種類・カエルは6種。他にも、サソリ2種とサソリモドキなど南の島らしい生物も観察できました。
 ヘビは、わりと多くの個体に出会うことができたと思います。最も多かったのは、サキシマハブです。この種は、島のいたるところで出会います。とてもおとなしいので、手を出さないかぎり咬みついてくるようなことはありません。ちょっとした物陰にいることもあります。公園内のジョギングのコースのすぐ脇などもいました。大きく分けると、焦げ茶色の個体と茶色っぽい個体の2つのカラータイプが見つかります。ハブよりも小型で、顔つきもちょっとだけおとなしそうに見えます。
shba.jpg shba02.jpg






 また、路上でお食事中の個体にも出会いました。呑み込んでいる途中でしたが、轢かれてはかわいそうなので、路肩に誘導しました。動きにくそうでしたが、呑み込んだまま体を持ち上げ逃げていきました。アリが群がっていました。轢死体を見つけて呑み込んでいたのでしょうか。
shba03.jpg


byたかちほ男爵
石垣島の動物 その①
 学会が行われたのは沖縄本島ですが、そのあとは石垣島にいました。本島から約400㎞離れた島です。飛行機では約1時間ですが、直線距離で考えると、スネークセンター(群馬)から兵庫あたりまで行けてしまう距離です。やはりずいぶんと遠い。そのため、沖縄本島と違った動物たちも生息している島となります。
 今回の目的は2つ。石垣島で野生化しているというグリーンイグアナについて学ぶこと。今後の研究テーマを探すため、この時期の石垣島の生物を観察することです。

 今回は1つ目の目的からお話したいと思います。イグアナについては、石垣島でこの種の捕獲などをされている環境省の方々にお話を伺うことが出来ました。石垣島のイグアナの現状や、周辺の住民の方がどう思っているのかなどを知ることができたことは大きな収穫でした。私は、スネークセンターで、ペット問題や外来種問題に関連したイグアナの話をすることがありますが、私自身の飼育経験や文献の知識だけでは不十分だと感じていました。そのため、今回の経験は大変ありがたいものでした。

 野生化ているグリーンイグアナも探しに行ってみましたが、まったく見つかりませんでした。やはり、飼育や文献だけの浅い知識では対応できませんでしたね。この種をより深く理解するためにも、また時間をつくり訪れてみたいと思います。

 写真は、スネークセンターのグリーンイグアナです。4頭いるうちのおとなしい2頭です。最近は、発情期のため、不定期イベント「イグアナのふれあい」はお休み中。また暖かくなったら、始めようと思います。
igu2hiki.jpg
凛々しく見えますが左がメス、右の優しそうな顔をした子がオスです。

byたかちほ男爵
COPYRIGHT © 2004 POWERED BY FC2 ALL RIGHTS RESERVED.