蛇研裏話
(一財)日本蛇族学術研究所のスタッフが書きまくる、表からは見えない面白話を更新中!!
栃木の春
  仕事で栃木にいってきました。仕事を終わらせ、かなり遅めのお昼休みを、景色のいい田んぼの近くでとりました。栃木の田んぼは、もう始まっていて、水がはられています。カエル達の鳴き声がいたるところから聞えてきました。鳴いていたのは主にシュレーゲルアオガエルでした。ニホンアマガエルとトウキョウダルマガエルも少しだけ鳴いていました。
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  田んぼ周辺で観察できたカエルは、シュレーゲルアオガエル・ニホンアマガエル・トウキョウダルマガエル・ツチガエル。オタマジャクシもいましたが、ニホンアカガエルなのかヤマアカガエルなのかわかりませんでした。この日1番嬉しかったことは、タガメに出会えたことでしょうか。ちょっとした時間で、タガメが観察できる栃木県。やっぱりすごいです。よい自然が残っている証なのでしょうね。
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  本日、スネークセンターでは、「ペット爬虫類コンテスト」というイベントが行われます。全国各地から自慢のペットを連れた飼育者の方々が集まります。オオトカゲを抱っこしている人がいたり、ヘビをつれている人がいたりと園内は不思議な状態になる1日です。コンテストは、一般来園者の方もご覧になれますので、是非ご来園ください。

by たかちほ男爵
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オオカミヘビって?
  また、ヘビネタが無いので。昔話を。皆さんは、オオカミヘビというグループをご存知でしょうか。なんとも強そうな名前ですね。日本には、サキシマバイカダというオオカミヘビの仲間が生息していますが、全く強そうな見た目はしていません。写真を見て、「マダラヘビに似ているな」と感じた方もいることでしょう。近い仲間であると考えられており、オオカミヘビ(Lycodon)とマダラヘビ(Dinodon)を同じ属として扱っている研究者もいます(※日本爬虫両棲類学会では、別属としています)。 baikada01.jpg
 
 私の研究対象種の1つであるシロマダラともよく似た色彩をしているため、見てみたいなと思っていました。沖縄(八重山諸島)に通い始めて何年かは全く見つかりませんでしたが、最近は探し方が少しわかったためか、たまに見かけます。シロマダラに見慣れていた私は、サキシマバイカダの「ひょろひょろとした体の細長さ」と「目の大きさ」に驚きました。心配になるぐらい細い。そして目が飛び出ている。そんな感覚を持った覚えがあります。baikada02.jpg

 夜行性であること、トカゲなどを食べることなどが知られていますが、生態についてはわからないことも多く、研究の進んでない種とされています。行動や生息環境をみていると、シロマダラと似たようなところもありつつ、全く違うところも多いなと感じています。こういったちょっと変わったヘビを研究対象にする人は少ないのですが、今後の研究の発展に期待したいところです。

by たかちほ男爵
ミミズじゃないよ!小さく奇妙なヘビ“ブラーミニメクラヘビ”
 今年に入って、ヘビの話を書いていませんでしたね。とは言っても、野外のヘビはもう少し暖かくならないと見つかりません。こんな時期は、これまでに出会った動物の紹介といきましょう。5回目ですかね(?)

 南西諸島に行くと奇妙なヘビに出会うこともあります。そのうちの1種がブラーミニメクラヘビ。このヘビは小さな地中性のヘビで、面白いことに単為生殖をすることが知られています。オスがいなくても子どもができるわけです。ヘビでは珍しいですね。日本では、外来種であると考えられていますが、もともとどこの国のヘビなのか原産地がはっきりわかっていなかったと思います。植木の土などに混じって人間の手で運ばれたのではないかと考えられており、世界中の暖かい地域で発見されています。餌もちょっと変わっていて、シロアリやアリの卵を食べているようです。

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  触ってみると、ツルツルとしていますが、意外と硬いなぁという印象です。一度動き出すとなかなか止まってくれないので、写真撮影にはちょっと苦労した思い出があります。

 日本でも南西諸島以外で見つかることがあります。九州などではたまに見つかるようです。これから、ますます地球温暖化が進むと、いろいろな地域で確認されるようになるかもしれませんね。変なヘビなので、展示したいところですが、私の飼育技術ではちょっと難しそうです。こんど見つけたら挑戦してみます。

by たかちほ男爵
石垣島の動物 その④
  もう1種類、石垣島でよく出会うカエルを紹介しておきたいと思います。このカエルは、オオヒキガエル。路上・畑などで見かける機会の多いカエルです。山の中でも出会うことがあります。もともとは、日本に棲んでいなかったカエルです。つまり国外外来種となります。サトウキビ畑の害虫を駆除するという目的のため、持ち込まれたこのカエルは、石垣島だけでなく、小笠原諸島や国外ではオーストラリアなどで在来種に影響を与えている種です。

  オオヒキガエルが在来種を食べてしまうことが問題となるわけですが、やっかいなことにそれだけではありません。このカエルを食べてしまった動物にもよくない影響があると考えられているのです。強い毒をもっているため、このカエルを食べてしまった動物は死んでしまうことがあるようです。
  ヤマカガシがヒキガエルを食べることをご存知の方も多いかとおもいます。長い進化の歴史の中でヤマカガシはヒキガエルを食べても生きていられる体を獲得しました。しかし、沖縄では宮古諸島を除き、もともとヒキガエルの仲間は棲んでいません。そのため、オオヒキガエルを食べた在来のヘビが死亡している例が見つかっています。

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オオヒキガエルの成体と幼体(上)





 今回も、石垣島でオオヒキガエルを食べているサキシママダラを見つけました。手の届かない場所にいたため、捕獲することはできませんでしたが、その後どうなったのか心配なものです。

 さて、まだまだ紹介したい動物はたくさんいますが、この旅のお話はここまでにしておきましょう。たまには、スネークセンターのことも書かないと。

byたかちほ男爵
石垣島の動物 その③
 カエルと言えば、春や初夏に田んぼに卵を産みに訪れ、水の中に卵を産むことをご存知の方も多いかと思います。実は、木の上に卵を産む種もいるのです。石垣島にもちょっと変わったカエルが暮らしていますので、ご紹介したいと思います。
  
 このカエルは、アイフィンガーガエル。変わった名前がついていますが、在来のカエルです。3~4㎝程度の小さなカエルで、「ピッピッ」っと可愛らしい声で鳴きます。面白いのは、その繁殖様式です。木のウロにできた水溜りを利用して子孫を残します。ウロのふちに卵を産み付け、オタマジャクシはウロにできた小さな水溜りで大きくなります。エサが足りなくなりそうなものですが、大丈夫。実は、お母さんガエルが、オタマジャクシ達のエサとなる卵を産みに来ることが知られています。つまり、産みっぱなしではなく、オタマジャクシのお世話をするわけです。
 今回もこのカエルと、まだ卵から出てきていないオタマジャクシに出会うことができました。
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写真は、おとなのアイフィンガーガエルと卵です。

byたかちほ男爵
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