ある消防署から、ペットのガラガラヘビに咬まれた患者がいるという連絡が入りました。ヒメガラガラヘビということでした。その後病院から連絡があり、手を咬まれて腫れがあるとのことでした。
ヒメガラガラヘビはアメリカのガラガラヘビですが、ニホンマムシ程度の小形のヘビで、毒は強くないため重症化することはまずありません。
確か1991年だったと思いますが、2件ガラガラヘビによる咬傷がありました。いずれも小形種(属名Sistrurus)によるものでした。東京都と埼玉で発生し、東京のは上野動物園から埼玉のは当研究所から血清を出しました。
以前は確かにいろいろな毒蛇がペットとしては売されていて、当然買う方も許可を取らないで飼育していることがほとんどでした。
爬虫類雑誌にも公然と毒蛇販売の広告が載っていましたが、2001年にペットのタイアマガサヘビ(コブラ科の非常に強い神経毒を持つ)に咬まれる事故があり、麻痺により呼吸が完全に停止しました。幸い大学病院だったために人工呼吸により一命をとりとめました。人工呼吸器がない病院だったら、呼吸停止により死亡しているところでした。病院からの要請で、パトカーに乗って血清を運び、幸い比較的早く呼吸が出ました。しかし、十分な呼吸ができるまで何日も人工呼吸器が必要でした。
幸いというか、私は以前に作用の異なる神経毒(ウミヘビ、コブラ、アマガサヘビ)による麻痺に対する治療の研究をおこなっていて、まさか国内でアマガサヘビによる咬症の治療に関わるとは思ってもいませんでした。
この事故後、毒蛇の広告が出なくなりましたが、隠れて販売さていることは明らかで、今でも毎年外国産ペットの毒蛇に咬まれる事故が起きています。幸いタイアマガサヘビの事故以来、強い毒を持つヘビによる事故はありませんが、実は今年はこれで2件目です。1件目はアフリカ、タンザニアのウサンバラブッシュバイパーという小形のクサリヘビで、当研究所にも入ってきたこともないヘビです。毒は弱く、血清も作られていない種で、その後病院からの連絡がないので、大事に至らず回復したと思います。このようなヘビがペットとして入ってきているとは驚きでした。
近年は毒蛇だけではなく、ドクトカゲやタランチュラ、オオムカデ、サソリなどの有毒動物がペットとして輸入されています。このうちドクトカゲとタランチュラによる事故は報告されていますが、幸いこれらは毒は強くないため、大きな問題にはなっていません。しかし、毒の強いサソリも輸入されているようで、そのうち事故が起きるかもしれません。おそらくサソリの抗毒血清は国内にはないと思います。
いずれにしても有毒動物のペットとしての飼育はお勧めできません。
自分が咬まれて痛い目に会うのはしかたありませんが、タイアマガサヘビの事故のように、所有者以外の人が咬まれる危険もありますので。
まわりに有毒動物を飼っている人がいたら、あまり近づかない方がよいかもしれません。
By 大学の時にヤマカガシを飼育していたA.S.
ヒメガラガラヘビはアメリカのガラガラヘビですが、ニホンマムシ程度の小形のヘビで、毒は強くないため重症化することはまずありません。
確か1991年だったと思いますが、2件ガラガラヘビによる咬傷がありました。いずれも小形種(属名Sistrurus)によるものでした。東京都と埼玉で発生し、東京のは上野動物園から埼玉のは当研究所から血清を出しました。
以前は確かにいろいろな毒蛇がペットとしては売されていて、当然買う方も許可を取らないで飼育していることがほとんどでした。
爬虫類雑誌にも公然と毒蛇販売の広告が載っていましたが、2001年にペットのタイアマガサヘビ(コブラ科の非常に強い神経毒を持つ)に咬まれる事故があり、麻痺により呼吸が完全に停止しました。幸い大学病院だったために人工呼吸により一命をとりとめました。人工呼吸器がない病院だったら、呼吸停止により死亡しているところでした。病院からの要請で、パトカーに乗って血清を運び、幸い比較的早く呼吸が出ました。しかし、十分な呼吸ができるまで何日も人工呼吸器が必要でした。
幸いというか、私は以前に作用の異なる神経毒(ウミヘビ、コブラ、アマガサヘビ)による麻痺に対する治療の研究をおこなっていて、まさか国内でアマガサヘビによる咬症の治療に関わるとは思ってもいませんでした。
この事故後、毒蛇の広告が出なくなりましたが、隠れて販売さていることは明らかで、今でも毎年外国産ペットの毒蛇に咬まれる事故が起きています。幸いタイアマガサヘビの事故以来、強い毒を持つヘビによる事故はありませんが、実は今年はこれで2件目です。1件目はアフリカ、タンザニアのウサンバラブッシュバイパーという小形のクサリヘビで、当研究所にも入ってきたこともないヘビです。毒は弱く、血清も作られていない種で、その後病院からの連絡がないので、大事に至らず回復したと思います。このようなヘビがペットとして入ってきているとは驚きでした。
近年は毒蛇だけではなく、ドクトカゲやタランチュラ、オオムカデ、サソリなどの有毒動物がペットとして輸入されています。このうちドクトカゲとタランチュラによる事故は報告されていますが、幸いこれらは毒は強くないため、大きな問題にはなっていません。しかし、毒の強いサソリも輸入されているようで、そのうち事故が起きるかもしれません。おそらくサソリの抗毒血清は国内にはないと思います。
いずれにしても有毒動物のペットとしての飼育はお勧めできません。
自分が咬まれて痛い目に会うのはしかたありませんが、タイアマガサヘビの事故のように、所有者以外の人が咬まれる危険もありますので。
まわりに有毒動物を飼っている人がいたら、あまり近づかない方がよいかもしれません。
By 大学の時にヤマカガシを飼育していたA.S.
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